アキレス腱炎に対する鍼灸治療の効果
アキレス腱炎は、アキレス腱(かかとの裏側にある腱)の炎症や損傷によって引き起こされる痛みや炎症の状態です。鍼灸治療はアキレス腱炎の症状の軽減や回復を促すために、以下のような効果が期待されています。
炎症の緩和
鍼灸による刺激は血液循環を促進し、炎症部位に酸素や栄養素を供給することができます。また、鍼やお灸施術には炎症を抑制する生理作用を持つとされています。
筋肉の緩和
アキレス腱炎では周囲の筋肉が硬くなり、痛みや炎症を引き起こすことがあります。鍼灸による治療は筋肉の緊張を緩和し、アキレス腱周辺の緊張を解消する効果が期待されます。
当院の施術では、アキレス腱炎周りにとどまらず、腰部や大腿部の筋緊張がないか触診などを行い、腰部などの筋緊張の緩和も目的に施術を行っていきます。
神経の調整
アキレス腱炎の痛みは神経の過敏性によっても引き起こされることがあります。鍼灸による刺激は神経系を調整し、痛みの軽減や神経の正常な機能回復を促す効果が期待されます。
免疫システムの調整
鍼灸は免疫システムを調整する効果があります。アキレス腱炎の症状は炎症や免疫反応によっても引き起こされることがあり、鍼灸による治療は免疫システムの正常化を促し、炎症の軽減や回復をサポートすることが期待されます。
ただし、個人の状態や症状によって効果や反応は異なる場合があります。また、アキレス腱炎の治療には他の治療法との併用が推奨されることがあります。
アキレス腱炎の主な症状
キレス腱炎の典型的な症状には以下が含まれます。
足やかかとの後ろに痛み
アキレス腱の付着部や周囲の炎症によって、足やかかとの後ろに痛みが生じます。痛みは通常、運動や歩行時に悪化することがあります。
炎症や腫れ
アキレス腱の炎症や損傷によって、腱の周囲に炎症や腫れが生じることがあります。触ると痛みを感じたり、赤みが見られることもあります。
動きの制限
アキレス腱炎による痛みや炎症のため、足やかかとの後ろの動きが制限されることがあります。跳び跳ねる動作や踵立ちなど、アキレス腱を使う活動が困難になることがあります。
強度や頻度の増加
アキレス腱炎は、活動や運動の度合いに応じて症状が悪化することがあります。特に、長時間の運動や激しい運動後に痛みや不快感が増加することがよく見られます。
痛みの慢性化
アキレス腱炎は放置したり、適切な治療を受けなかったりすると、痛みが慢性化することがあります。長期間にわたって症状が持続する場合は、医療専門家の評価と治療が必要です。
多くはオーバーユースや筋力低下が原因だったりします。
アキレス腱炎の対策
休息と活動制限
アキレス腱に負荷をかける活動(走る、ジャンプするなど)を避け、休息をとることが重要です。活動制限によってアキレス腱にかかる負荷を軽減し、炎症や痛みの回復を助けます。
氷や冷却パックの使用
痛みや腫れを軽減するために、アキレス腱に氷や冷却パックを数十分間適用することが有効です。ただし、直接肌に当てる場合は氷を直接触れないようにし、適切な保護物を使用してください。
保護とサポート
アキレス腱を保護するために、適切な靴を選びましょう。クッション性のある靴や適切なインソールを使用することで、アキレス腱にかかる負荷を軽減できます。また、アキレス腱サポーターを使用することで、腱にサポートを与えることができます。
筋力トレーニングとストレッチ
アキレス腱の周囲の筋肉の強化と柔軟性の向上は、アキレス腱炎の予防と回復に役立ちます。アキレス腱を負荷する筋力トレーニングやストレッチを行うことで、腱の強さと柔軟性を向上させることができます。
慎重な活動再開
症状が改善した後、活動を再開する際には慎重に行いましょう。徐々に負荷を増やし、アキレス腱に無理な負荷をかけないように注意してください。無理な負荷や過度の活動は再発や症状の悪化を引き起こす可能性があります。