飛蚊症（ひぶんしょう）は、目の前にうねりや点や線が見えたり、黒い点が浮遊しているように感じる症状です。飛蚊症の鍼灸治療については、以下の効果が報告されていますが、個人の状態や症状によって効果は異なる場合があります。

①血行促進効果:
鍼灸治療によって、目の周囲の血行を促進することができます。適切な血液循環は、眼球や網膜への酸素や栄養素の供給を改善し、症状の緩和に寄与する可能性があります。硝子体の中の物質が酸化することで飛蚊症の症状が出る場合があり、血行促進することで酸化を防ぐことが期待できます。

②筋肉の緊張緩和:
鍼灸による刺激は、眼周囲の筋肉の緊張を緩和する効果があります。筋肉の緊張が解消されることで、症状の軽減や改善が期待されます。

③神経の調整:
鍼灸治療は、神経系のバランスを整える効果があります。飛蚊症の原因となる神経の過活動や不調和を調整し、症状の改善に寄与する可能性があります。

④ストレスの軽減:
ストレスは飛蚊症の症状を悪化させる要因となることがあります。鍼灸治療はリラクゼーション効果があり、心身のリラックスやストレスの軽減に寄与します。ストレスの軽減によって、症状の緩和が期待されます。

ただし、飛蚊症の鍼灸治療の効果は個人によって異なるため、症状の重症度や原因によって適切な施術方法が異なる場合があります。
当院では、症状や状態に合わせて目の周りに鍼やお灸・鍼通電療法なども用いて施術を行います。

飛蚊症になる原因とは

飛蚊症（ひぶんしょう）は、主に以下のような原因によって引き起こされます：

網膜の老化：
加齢によって、眼球内部のゼリー状の物質であるガラス体が液状化し、網膜上に浮遊物が現れることがあります。これによって、目の前にうねりや点や線が見える症状が現れることがあります。

硝子体混濁：
硝子体内部に血液や炎症が生じると、それが浮遊物として目に見えることがあります。硝子体混濁は、目の外傷や網膜剥離、網膜血管の破裂などが原因となることがあります。

眼底疾患：
網膜や網膜血管の異常、網膜剥離、網膜裂孔などの眼底疾患がある場合にも、飛蚊症が発生することがあります。

眼のけがや手術：
眼の外傷や手術が原因で、ガラス体内に異物が入り込んだり、網膜に影響を及ぼしたりすることがあります。

糖尿病性網膜症：
糖尿病による血管の障害が進行すると、網膜に異常が生じ、飛蚊症が現れることがあります。