眼瞼下垂は、眼瞼（まぶた）の筋肉の弱化や緊張の問題によって引き起こされる状態です。眼瞼下垂の鍼灸治療は、この状態を改善するために利用されることがあります。主な眼瞼下垂の鍼灸治療効果について説明します。

①筋肉の強化と緊張緩和
鍼灸治療によって、眼瞼の周囲の筋肉の強化や緊張の緩和が期待されます。鍼灸による刺激は、筋肉の血行を促進し、神経の働きを調整することで、眼瞼の筋肉の機能を改善する可能性期待できます。

②神経の刺激と活性化
鍼灸治療は、鍼や灸による刺激が神経系に作用し、その活性化を促す効果があります。眼瞼下垂の原因となる神経の機能低下や衰弱を改善し、眼瞼の持ち上げに寄与する可能性があります。主に脳神経の動眼神経や瞼を上げる自律神経系にも作用します。

③血行促進効果
鍼灸治療によって、眼瞼周辺の血行を促進することができます。十分な血液循環は、栄養素や酸素の供給を向上させ、眼瞼の筋肉や組織の健康をサポートすることができます。

④自律神経の調整
鍼灸治療は自律神経のバランスを調整する効果があります。眼瞼下垂の状態は、交感神経と副交感神経のバランスの乱れによって引き起こされることがあります。鍼灸によって自律神経のバランスを整えることで、眼瞼の筋肉の調節機能を改善する可能性があります。

鍼灸治療は、個々の状態に合わせて施術が行われるため、鍼灸師との相談が重要です。当院では個々にあわせたオーダーメイドの施術を行います。目の周りの筋肉へのアプローチはもちろんのこと身体全体の自律神経のバランスや東洋医学的なアプローチ法も含めて施術を行います。

眼瞼下垂になる主な原因とは

眼瞼下垂は、眼瞼（まぶた）の筋肉の弱化や機能障害によって引き起こされます。以下に、眼瞼下垂の主な原因をいくつか挙げます。

加齢による筋力の低下：眼瞼下垂は、年齢とともに眼瞼の筋肉が弱まることによって起こることがあります。眼瞼の筋肉は弾力性を失い、まぶたを正常な位置に保つことができなくなるため、まぶたが下がってしまいます。

自律神経のバランスの乱れ：瞼を持ち上げる作用のあるミュラー筋は自律神経の支配のため自律神経のバランスが乱されると瞼も持ち上げにくくなります。

神経の機能障害：眼瞼下垂は、眼瞼を制御する神経の機能障害によって引き起こされることもあります。例えば、第3脳神経（動眼神経）の障害や神経筋接合部の機能異常が原因となることがあります。

先天性の異常：一部の人々は、先天的に眼瞼下垂を持って生まれることがあります。これは、眼瞼の筋肉や神経の発達の問題によるものです。

眼瞼の手術や外傷：一部の眼瞼手術や外傷は、眼瞼下垂の原因となることがあります。手術中の筋肉や神経の損傷、または手術後の組織の異常な癒合が原因となる場合があります。

神経筋疾患：眼瞼下垂は、一部の神経筋疾患（例えば、ミオパチー、重症筋無力症など）の症状として現れることがあります。

以上が一般的な眼瞼下垂の主な原因ですが、症状の原因は個人によって異なる場合があります。眼瞼下垂の診断と治療には、専門医の評価と指導が必要です。